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はじめに:
親が「勉強をしなさい」と口にする家庭は多いですが、はたしてこういった行為は効果があるのでしょうか。
心理学で「ブーメラン効果」といって、こういった言動は子供の反感を買うおそれがあり、実際には
逆効果なのです。「勉強をしなさい」と言えば言うほど、子供のモチベーションを下げることになります。
そもそも、「勉強法」を教えずに「勉強をしなさい」と叫ぶのは、無責任な指導というほかありません。
「勉強をしなさい」とは抽象的な用語であり、まったく具体性が見えてきません。
それに、日本人の中で高学歴とよべる人は多く見積っても1割程度です。したがって、大部分の家庭の親は
高学歴ではないといえるでしょう。そういった親の多くが「勉強法」を知っているとも思えません。
勉強法を教えずに、「勉強をしなさい」と発言したところで、親が「私は子供に教育的指導をしている」
という妄信に繋がってしまうだけです。たとえば、親が毎日ゲームで遊んでいる状況において、子供に対して
「ゲームはするな」と発言しても説得力があるでしょうか。「どうして親は遊んでいるのに自分にだけ・・・」
となる可能性があります。
学習意欲を促進する方法:
では、どのようにすれば、子供の勉強に対する意欲を促進させることができるでしょうか。
意欲を促進させるためには、次のような条件を満たすことが効果的です。
1:子供が勉強に対して興味を持つ。
2:親が子供と一緒になって勉強をする。
3:勉強しやすい環境作りをする。
まず、1と2について述べたいと思います。
誰でもそうですが、途中で理解できなくなったりすると、意欲を失ってしまいます。
勉強でわからない個所がでてこないように、できるだけ丁寧に学習指導をする必要があります。
そのためには親も一緒になって勉強をする必要があります。さらに、親は子供より先のところまで
理解しておかないと、子供の質問に答えられなくなる可能性もあります。
親と子供が一緒になって勉強するというのは、もう一つ利点があります。
子供は親の行動をみています。先ほども述べたように、親が毎日ゲームで遊んでいる状況下で、
「ゲームはするな」と発言しても逆効果です。一方で、親が子供と一緒に勉強をすることで、
子供も親の勉強をしている行動を見ることになります。さらに、勉強の習慣を促進させることができます。
次に、3について述べたいと思います。そもそも、子供が勉強の必要性を理解することは非常に難しいので、
勉強をする環境作りをすることで、勉強を習慣づけさせることが目標です。
勉強に対する環境作りをするときに大切なことは、ある程度余裕をもった平和な家庭であることと、
勉強に対する出費を惜しまないこと、さらに、両親が子供に対して分担して教育することです。
おわりに:
親の学歴と子供の学歴の相関関係が高いという理由は、決して遺伝子や血統などの先天性の問題ではなく、
家庭の環境や親の勉強に対する意識によるものです。つまり、こういった要因はたとえ親が低学歴であっても
変えていくことは可能であるといえます。しかし、そのためには親も勉強をしてある程度の教養を身につける
必要があります。「勉強をしなさい」というのであれば、親自身も勉強をしてみてはいかがでしょうか。
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